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トップページ助成金交付事業東京ガス環境おうえん基金2013年度助成先報告集

助成金交付事業

 

2013年度「東京ガス環境おうえん基金」報告集

 2013年度、「東京ガス環境おうえん基金」では、16団体に対して総額1,000万円の助成を決定しました。1年間の活動を終えた助成団体から活動報告が届きましたので、ご報告させていただきます。

 パワーアップおうえん
ICON「雨活学習」(雨水利用と水循環)のプログラムと教材開発
団体名 特定非営利活動法人 雨水市民の会
助成金額 1,000,000円
活動地域 墨田区内の学校、児童館等
活動分野 地球温暖化防止、循環型社会形成、大気・水・途上環境保全
活動概要 雨を源した水循環や雨水活用の意義と技術等を活用し、子ども・親子を対象とした啓発教材の開発を行うため、会員を中心にワークショップを立ち上げ、議論した結果、
①8月に3回、「すみだ環境ふれあい館」にて、講師を招いたワークショップを開催(子ども127名、一般34名)
②6月・12月に啓発イベントを開催(小学生多数を含む、一般市民2,476名)
③2月・3月に講師を招いて2つの実験授業「雨水活用から考える“本当のエコ”」「気象現象きほんのき」を開催(一般市民27名)
この他、ワークショップをプログラムを出前メニューとして発展させ、墨田区内全校に案内を配布したり、環境学習ツールとして指導者を必要とせず、誰でもどんな場所でも水循環や雨の大切さを考えることができる「雨つぶぐるぐるすごろく」(右下写真)を開発し、環境活動団体や学校に配布した。
以上の活動をとおし、改めて水循環や雨水活用の意義、雨水の水質等について大事だと思えるポイントを共有しすることができ、多くの人々に伝えることができた。
ホームページ http://www.skywater.jp/
「すごろく」を活用した子ども向け授業
「すごろく」を活用した子ども向け授業

海水→雨→飲水→海水の循環を学ぶ
海水→雨→飲水→海水の循環を学ぶ
ICON印旛沼の絶滅危惧種水草再生と体験環境学習
団体名 特定非営利活動法人 印旛野菜いかだの会
助成金額 390,000円
活動地域 千葉県佐倉市臼井田西印旛沼に隣接する低地排水路
活動分野 生物多様性の保全、環境教育支援
活動概要 印旛沼は毎年、夏場の気温上昇と富栄養化のため、生態系を破壊するアオコ(藍藻類ー植物プランクトン)に犯され、安全な料飲水源の消失や水生生物の破壊が起きている。
印旛沼の水質浄化と環境保全のため、以下のような活動を行なった。
①「水草再生いかだ」を用いた植物の水耕栽培による水質浄化(いかだを苗床にして浅瀬型水槽をセットし、絶滅危惧種の水草を再生)
②二枚貝の導入(濁りの原因の浮遊有機物質を吸収し、透明度を高め、沼底に太陽光を届かせ、光合成の働きで水生生物の繁殖を促す)
③印旛沼流域の小・中学校と連携して専門講師を招き、体験環境学習を実施(6~9月に実施。子ども達に水環境の大切さを知ってもらった)
以上の活動を通じて、環境保全された水辺を小・中学生の体験環境学習の場として活用推進でき、これ以外にも市民参加型の「特定外来植物駆除作戦」を行なう等、環境づくりの場として位置づけることができた。
ホームページ http://www.catv296.ne.jp/~ikada/
6月の「特定外来植物駆除作戦」の様子
6月の「特定外来植物駆除作戦」の様子

再生いかだに乗って「釣り大会」
再生いかだに乗って「釣り大会」
ICON雨岳の里で自然にやさしい実学体験
団体名 特定非営利活動法人 雨岳文庫を活用する会
助成金額 590,000円
活動地域 神奈川県伊勢原市上粕屋
活動分野 環境型社会形成、大気・水・土壌環境保全、総合環境教育
活動概要 全国的に耕策放棄地が増加する傾向の中、本活動では国登録有形文化財である「雨岳文庫」(山口家の屋敷及び農地)を利用し、環境に配慮しながら農耕地として保全をしながら、絶滅が危惧されるニホンミツバチなどが訪れる花園創り等を行なった。
①前期(春6回)・後期(秋6回)の講座開催(30名の受講者を募り、2名の専門家の講義や農作業を行う体験型講座。昨年以降の講座修了者の中からスタッフを募り、さらに研修を続けることでリーダーをしての人材育成も図る)
②約2000坪の畑に、季節ごとにミツバチの蜜源であるナタネやヒマワリを植え、収穫した種子から搾油したり、小麦を作ってうどん打ちをしたりと農作業だけでなく、楽しいイベントも行った。
今後はミツバチ好みの巣箱を新築し、ヒマワリの育成から得られる食をミツバチと共有し、より一層循環型の生き方がわかるよう仕組みを取り入れたい。
【参加人数】就学未満幼児500名(保護者600名)、小学生70名、中学生20名、高校生20名、大学生90名、一般1,500名、シニア1,000名
ホームページ http://www.ugakubunko.com/htdocs/index.php?page_id=22
雪が残る雨岳文庫(山口家)の様子
雪が残る雨岳文庫(山口家)の様子

収穫した大豆で味噌づくりも行なった
収穫した大豆で味噌づくりも行なった
ICON夢ワカメ・ワークショップ
団体名 特定非営利活動法人 海辺つくり研究会
助成金額 770,000円
活動地域 神奈川県横浜市西区みなとみらい地区内、臨港パーク内
活動分野 生物多様性の保全、環境教育支援、市民への環境普及
活動概要 東京湾沿岸は産業の場として日本経済の発展に貢献してきたが、一方で海辺環境は悪化している。この活動は浄化効果のある海藻(ワカメ)を一般参加者の手で育成、回収、食すことで海域の物質循環を促進し、生態系の保全に繋げていくことを目的とした。
・11/30臨港パーク内に於いて、岩手県釜石市の漁協からいただいた種糸でワカメ育成用イカダを設置し、種付けイベントを行なった(大人111名、子ども128名)
・12/22、1/11、1/26スタッフダイバー(5名)がワカメの生長を点検、育成記録として写真を撮影。その写真を種付け参加者にクリスマスカード、年賀状として郵送
・2/1スタッフダイバーによるワカメの回収。種付け参加者に切り分け、ワカメの重量を計測。全体の合計重量から回収した窒素やリンの量を計算し、浄化量として参加者に報告
ワカメの一部は寄付として乾燥させた後、ヨード不足で健康被害がでている海外の山岳民族に贈ったり、ワカメ料理教室を開催。また、種糸を頂いている釜石市へイベント参加の子ども達を連れて行き、地元小学生との交流を深めた。
ホームページ http://homepage2.nifty.com/umibeken/
種子から育てたワカメの収穫の様子
種子から育てたワカメの収穫の様子

ホテルシェフによる親子ワカメ料理教室
ホテルシェフによる親子ワカメ料理教室
ICON地域と世界の水問題に取り組むための学びの推進
団体名 特定非営利活動法人 開発教育協会
助成金額 1,000,000円
活動地域 東京、神奈川、千葉、埼玉の学校や市民団体
活動分野 総合環境教育
活動概要 世界各地で起きている水不足・水質汚染・水をめぐる紛争と自分たちの生活とのつながりについて学び、それらの問題を解決するためにできることを考え、水資源を持続可能かつ公正に利用していくための行動を考えられる教材を作成する。
①教材の構成、学習プログラム案の作成・検討。必要に応じて専門家を招いて勉強会を開き、NGOや専門家に解説の執筆を依頼
②作成した学習プログラム(ワークショップ)を案を小・中学校、大学で実施(小学生32名、中学生57名、大学生10名)。参加者の反応・意見をもとに案を改正
③教材原稿の校正・編集
④11月~3月に「水」の学習に関心のある人を対象に講座を開催(講座参加者:教員58名、大学生8名 他24名)
以上の工程により作成した教材「水から広がる学び」(CDつき)を1,500部印刷・発行し、広報用チラシも作成・頒布。小学校~大学、市民活動の場まで幅広く活用できる内としたため、様々な場で使われることが期待される。
ホームページ http://www.dear.or.jp/
中学校でのワークショップの様子
中学校でのワークショップの様子

作成教材
作成教材
ICON「やまを知り やまを楽しむ やまの案内人」養成講座25
団体名 ぐんま森林インストラクター会
助成金額 200,000円
活動地域 群馬県前橋市赤城ふれあいの森、粕川町中ノ沢
活動分野 循環型社会形成、森林保全・緑化、大気・水・土壌環境保全
活動概要 森林面積が県全体の67%を有する県民に森林を親しんでもらうために家族参加型の体験講座を開設。また指導者を目指す人のため、知識だけでなく実技も習得できるよう子どもの接し方や家族で楽しむ企画を体験し、技術も広く学んでもらう。
①5/12「春の山菜教室」森林と山菜・山野草の関係、正しい山菜の知識や採取マナーを観察とともに学んだ(一般34名)
②5/26「春の森を楽しもうー森のめぐみ体験ー」NPOとの共催により、アカマツの伐採実演の見学、一部材の加工体験、森林内の樹木・山野草の観察を行なった(一般16名、小学生12名)
③10/27「樹はともだちー樹木観察と木登り体験ー」森林内で遊ぶ機会がもてない子どもや父兄に専門のツリーイング講師が指導。安全で簡単に木登りを体験する機会を提供(一般14名、小学生15名)
これらの活動を通じて森林や山菜と食との相互関係、森林整備の活動の意義を学んでもらい、森林内での材の得方、材を活用したレクリエーション等を有意義に楽しんでもらう事ができた。
ホームページ http://guide.blog.ocn.ne.jp/
聴診器を使って、木や森の音を聞く
聴診器を使って、木や森の音を聞く

木登り体験。大人は苦戦、子どもは軽々
木登り体験。大人は苦戦、子どもは軽々
ICON出前授業の資料作り
団体名 こだいら水と緑の会
助成金額 250,000円
活動地域 東京都小平市内
活動分野 森林保全・緑化、総合環境教育
活動概要 小平市内を縦横に流れる用水路に対する市民の意識を啓発し、環境への関心を広げるため、資料「小平の用水路」を作成。資料を用いて、
①7/21、22「ジュニア講座」大沼公民館にて用水路の座学や公園でのフィールドワークを行なった
②10/29、30「出前授業」市内小学校で作成した資料を配布し、授業を行なった
③12/7「小平を知ろう 新堀用水のはなし」小平市中央公民館にて講師を招いて公開学習会を開催
資料作成により、小平の用水路の3つの特徴(小平市最古の用水路であり、流れる水は多摩川の自然水で、生き物が生息している)を簡潔に伝えることができた。
学校側からの依頼を受け実施した学習会は保護者も参加し、用水路で捕獲した生き物、目にした鳥、野草なども展示。資料に沿って歴史や人々の暮らし、用水路の工法を説明。簡単な実験もし、子ども達に用水路の水の冷たさを肌で体感させることもできた。
【参加人数】小学生435名、大学生1名、一般60名
ホームページ http://www009.upp.so-net.ne.jp/water-green/
7月ジュニア講座「用水路の生き物調査」
7月ジュニア講座「用水路の生き物調査」

作成資料
作成資料
ICON私の街の野草ランキング ~地域連動型の野草園プロジェクト~
団体名 特定非営利活動法人 こども自然公園どろんこクラブ
助成金額 520,000円
活動地域 横浜市
活動分野 野生動物保護、総合環境教育
活動概要 江戸時代中期に灌漑用水池として作られた「こども自然公園」において、子ども達に自然や野草への興味を深めてもらうため、以下の活動を行った。
・公園内での自然体験事…4月「薬草探し」
・学校等教育機関に対する環境学習事業…市内の小学校約25校において、植生調査を実施し、その間には野草に関する環境学習「こども自然公園の生物・植物調査」等も行い、自然や野草に興味を深めてもらえるよう努力した
この他、小学校でのビオトープ 管理補助&環境学習、公園の自然環境の保全、生態系(生物多様性)維持のための管理業務を行なった。
今回の活動をとおして、野草の名前や性質を覚えてもらうきっかけとなったばかりでなく、公園という大勢の人が集まる身近な場所に野草がたくさんあることを知ってもらうことができた。
ホームページ http://www.doronco-club.com/
今宿小1年生は今宿東公園で植生調査
今宿小1年生は今宿東公園で植生調査

公園での野草園づくりの様子
公園での野草園づくりの様子
ICON自然体験活動のための保育園向け環境教育教材開発事業
団体名 特定非営利活動法人 センスオブアース・市民による自然共生パンゲア
助成金額 300,000円
活動地域 東京都板橋区内保育園
活動分野 総合環境教育
活動概要 感受性が豊かになる保育園・幼稚園児に教材として紙芝居を作成。紙芝居を通して多くの自然体験活動を経験させることを目的とし、以下の活動を行なった。
①季節に応じた4つの紙芝居を作成(春「いも虫のたからぶくろ」、夏「はらっぱのかくれんぼ」、秋「木の精キロリのひみつの祈り」、冬「どんぐりコロコロ、お山はおおさわぎ」)
②授業プログラムとして、地域の公園や保育園の園庭の木や生き物に触れたり、身体ほぐしの活動、ネイチャーゲーム等のアクティビティを構築
③紙芝居と授業を組み合わせたプログラムを紹介資料として、板橋区内の全保育園・幼稚園へ送付
④実践申込みのあった保育園については、「出張授業」としてプログラムを実施(計19回実施)
この活動を通じて、園児により豊かな自然との関わり合いを持たせるだけでなく、その様子にふれる保護者や保育士への環境教育の必要性を改めて周知できたと考えている。
・教材作り参加人数132名(一般、大学生)
・実践活動人数380名(園児)
ホームページ http://npo-soe.jp/
紙芝居を使った自然体験活動の様子
紙芝居を使った自然体験活動の様子

大学生の協力で作成した紙芝居
大学生の協力で作成した紙芝居
ICON多摩川教育河川構想の推進と環境ワークショップの開催
団体名 特定非営利活動法人 多摩川塾
助成金額 860,000円
活動地域 多摩川と流域の小学校
活動分野 総合環境教育
活動概要 高い自然度を残している多摩川は総合的な環境学習に活用されてきた。本活動では、小学校において指導にあたる教師が「多摩川の環境学習指導者」となれるよう動植物の観察や安全指導等を盛り込んだ体験塾を開催。その際必要となる教師用オリジナル教材「多摩川の昆虫図鑑」も制作した。
教師対象「自然体験環境講座」の開催は以下のとおり。
・4月~6月…川崎市、調布市、日野市(計4回)
・7月~9月…狛江市、八王子市、川崎市、甲州市、多摩市(計6回)
これ以外にも「アユの産卵床づくり体験」や「干潟学習の下見とハマグリの調査会」を行ない、川での安全な自然体験や環境学習、環境保全活動の指導についてレベルアップをはかった。
今後は増加している講座申込みに対し不足している指導者について、「多摩川塾」参加の定年退職教師の協力を得たいと考えている。
【参加人数】…(校長含む)教師約400名
ホームページ http://homepage3.nifty.com/gasagasa/tamagawa-juku/tamagawa-juku.html
八王子市内の教師・児童による体験塾
八王子市内の教師・児童による体験塾

東京湾に昔ながらのハマグリが復活!?
東京湾に昔ながらのハマグリが復活!?
ICON自然しらべ2013 カメさがし!
団体名 公益財団法人 日本自然保護協会
助成金額 800,000円
活動地域 全国
活動分野 総合環境教育
活動概要 身近な場所で観察できるカメをとおして、生きもののつながりや自然の大切さに気づき、尊重する心を育むことを目的としたプログラム。また、水辺を含む、地域の自然環境の状態や変化を知る手がかりとなるデータを得ることも目指した。
6月、7月、9月、2月に「カメ博士になろう!カメ教室」を開催。室内レクチャーとフィールド実習を行い、カメの魅力や調査の意図、調査結果から見えてくること等を伝えた。
全国から集められた調査データを活用して学術協力者により確認、精度を高めた上で解析を行なった。結果、10年前の結果とあまり変化はなかったが、僅かに在来種(ニホニシガメ等)が減少し、外来種(ミシシッピアカミミガメ)が増加していた。
この調査を通じて参加者から「自然の大切さがわかった」という感想もよせられ、全データ10,032匹の中から6,468匹のデータ結果を活用して環境省との意見交換を行うこともできた。
調査結果はレポートとして参加者へ発送後、最終報告書(写真参照)を作成し、報告会も実施。メディアでも報道がなされ、広く一般にも現状を伝えられる結果となった。
【参加人数】調査3,316名、研修会191名、学生・インターン5名
ホームページ http://www.nacsj.or.jp/
フィールド実習でのカメ探し様子
フィールド実習でのカメ探し様子

報告書
報告書
ICON馬入水辺の楽校における環境学習の促進活動
団体名 馬入水辺の楽校の会
助成金額 690,000円
活動地域 神奈川県平塚市 相模川下流域
活動分野 野生動物保護、総合環境教育
活動概要 都市化の進展により相模川の下流にある馬入川と人との距離が大きく開いてきている。子ども達の自然離れも進んでいることから、「川の自然を触れ合える場づくり」と「自然体験・環境学習の実施」を展開した。
・6/8、9「エコミュージアム展」大潮の時しか渡れない無人島を探検。ネイチャーゲームや草笛教室の他、セイタカアワダチソウの除草を行なった(大人450名、子供50名)
・10/5「2013秋祭り」バッタ飛ばしやクズのツルを使った綱引き、縄跳び、ひっつき虫を使ってのワッペン作りを計画していたが、雨天の為、中止となった
・「相模の国から自然塾」いい川づくりを促進するための人材の育成を目的とし、7/20草地管理講習会、9/7環境学習リーダー育成講座、1/11草地管理講習会を開催(計3回、大人23名)
これ以外にも毎月1回「エコアップ隊」を募り、池の清掃や生き物の観察、外来種の除草を行なったり、展示会や探鳥会等を開催。
結果、団体利用率が上がり、エコアップ隊も倍増していることから、環境保全活動の強化につながっていると考えている。
ホームページ http://banyumizube.info/
相模川での「やぎ島」探険では川遊びも
相模川での「やぎ島」探険では川遊びも

お天気にも恵まれたエコミュージアム展
お天気にも恵まれたエコミュージアム展
 スタートアップおうえん
ICONよみがえれ!トンボがいっぱいのせせらぎ公園~外来生物から地域の生態系を守る活動~
団体名 特定非営利活動法人 せせらぎ公園古民家管理委員会
助成金額 410,000円
活動地域 横浜市都筑区 せせらぎ公園内
活動分野 生態系の復元
活動概要 せせらぎ公園は江戸時代から明治、大正に至る建築物を公園内で修復・復元し、昔の人々の暮らしや自然観環境を学ぶ貴重な資源である。この活動では、自然環境を脅かす園内の外来生物を駆除し、園内に生息する在来生物の生態系を保全することを目的に、特に外来生物の侵略が著しい池に絞って駆除を行なった。
まず、専門家を交えて生物調査を実施し、駆除方法を決定。調査の結果、トンボについては成虫は一定量飛来しているが、幼虫が非常に少ないことが判明。
様々なトンボが飛び交う昔ながらの池になるよう、トンボの幼虫に被害を及ぼす「ミシシッピアカミミガメ」と「アメリカザリガニ」の2種に絞って捕獲を開始。
予定より個体数が多かったため駆除回数を増やし、多様なトラップを使用して駆除活動を行ない、その後の調査で駆除の効果を確認した。
「ミシシッピアカミミガメ」は4分の1ほどに減少できたが、「アメリカザリガニ」については捕獲を繰り返してもあまり減少しなかった。
今後は駆除方法を含めて作業を再検討し、健全な生態系を取り戻せるよう継続していく。
【捕獲数】・ミシシッピアカミミガメ196個体 ・アメリカザリガニ500個体以上
ホームページ http://seseragikominka.jimdo.com/
トラップにかかったミシシッピアカミミガメ
トラップにかかったミシシッピアカミミガメ

捕獲したアメリカザリガニで釣り体験
捕獲したアメリカザリガニで釣り体験
ICONコミュニティーエネルギー社会の推進~エネルギーを地産地消しよう~
団体名 特定非営利活動法人 日本エコツーリズムセンター
助成金額 500,000円
活動地域 東京都荒川区
活動分野 地球温暖化、循環型社会形成、総合環境教育
活動概要 東日本大震災や原発事故をきっかけにエネルギーのあり方が見直され、再生可能エネルギーを利用した「持続可能な社会」の実践が重要と考えられる今、具体的な行動を一般の人々に教示するための冊子「エネルギー・プログラム」アイデア集(500部)を作成した。
作成にあたっては、全国に4,000校以上ある自然学校が既に実践している取組をまとめ、関心のある個人や団体、自治体等に配布し、普及啓発に努めた。
冊子の内容としては、都内の公園で実践できるものから、山村、コミュニティー事業など多様な環境、目的で実践されているプログラム集となっており、成果として
①実践者がより効果的な活動、啓発を行なうことができた
②イベントや施設に配置することで、自然エネルギーや環境に配慮した暮らしに関心のある人に提供・普及できた
③自治体や関連イベント時に他団体に提供し、持続的な普及啓発が可能となる
等々が挙げられ、今後は当センターが毎年開催しているシンポジウムで成果を発表し、一般に向けて取組を周知。ワークショップ実施先や冊子配布先にヒアリングを行ない、進捗状況の調査やカウンセリングを行なっていく。
ホームページ http://www.ecotourism-center.jp/
アイデア集にはエネルギー自給の試みが
アイデア集にはエネルギー自給の試みが

アイデア集にはエネルギー自給の試みが
ICON幼児への木育指導者養成と教材開発事業
団体名 特定非営利活動法人 まえばし保育ネットワーク
助成金額 720,000円
活動地域 前橋市内の保育園、当法人の子育て広場
活動分野 総合環境教育
活動概要 海外のメーカーに押され、国産材を使用した家具が減少している結果、群馬県内の森は間伐もされず荒れ果てている。
地元の環境・森を守るため、幼児期から木に親しみ、木や森を大切にする意識を培っていくため、保育の現場で「木育」を実践できる人材を育成し、「木育」の教材を増やす必要を感じ、市内42の保育園で活動を行なった。
①人材育成…保育士・一般を対象に11回の研修「木育講演会」を開催
②木育の実践活動…「木に触れる」「木で創る」「木を知る」3つのステップを20ヶ所の保育園で実践
③教材開発…7つの保育園で絵本チームを結成し、製作
④活動報告…各園で行なった「木育」の活動をネット上で公開し、木育活動をする幼稚園や保育園の参考してもらう
この活動を通じて、各園の保育士が木育指導の仕方を学び、木育活動の意義や楽しさを理解したことで木育活動が定着が期待でき、製作した絵本は各園の保育活動に利用できた。
【参加人数】・幼児2,060名、保護者580名、保育士・園長等630名
ホームページ http://www.m-hoiku.net/
木育の実践活動「枯葉のシャワー」
木育の実践活動「枯葉のシャワー」

杉くず遊びを通して「木の香り」を知る
杉くず遊びを通して「木の香り」を知る
ICON未利用放牧地のブナの森への復元活動とワークブック作成
団体名 森のライフスタイル研究所
助成金額 1,000,000円
活動地域 長野県木島平村「カヤの平高原牧場」
活動分野 森林保全・緑化、総合環境教育
活動概要 カヤの平高原牧場の未利用放牧地をブナの森へと復元させることにより、本来の植生を回復させ、豊かな森林生態系に戻していくことを目的として次の活動を行なった。
①カヤの平高原牧場周辺のブナの原生林に林緑部から実生の苗木を掘り採りし、牧場内の実利用放牧地へ植林した
②森林活動として、森林散策や植生観察、野生動物の調査観察等を行なった
③ブナの生態的位置づけや評価、地域的な特性、復元・保全する理由等を整理したワークブックを作成し、教材として用いることで理解を深めた(6/29~30…84名、9/7~8…76名、9/28…170名、10/5~6…66名)
④活動報告会を都内で開催(10月)
以上の活動の結果、未利用地放牧地0.5haに10,000本のブナの幼樹が順調に生育(活着率95%)し、活動参加者の自然環境復元への意識か高まってきている。
ワークブックの作成はブナに対する参加者の理解を深めるだけでなく、ワークブックを手にした企業が関心を示し、連携協力のきっかけづくりに効果が発揮された。
ホームページ http://www.slow.gr.jp/
300年後、世界遺産になる事を願って…
300年後、世界遺産になる事を願って…

教材として作成したワークブック
教材として作成したワークブック
 
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