━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JEA メールマガジン 第31号 2008.4.1 発行 URL http://www.jeas.or.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ こんにちは、(財)日本環境協会です。 当メールマガジンは、毎月1回発行します。ご愛読よろしくお願いします。 -------------------------------------------------------------------- 【目次】 ★ 《トピックス》 自動車リサイクル ☆ 自動車リサイクル法 ☆ 関係者それぞれの役割 ☆ リサイクル費用の負担 ☆ リサイクル費用と情報の管理 ☆ 自動車リサイクルの現状 ☆ 不法投棄・不適正保管対策 ★古紙・印刷インキ問題等に係るエコマーク事務局の対応状況について ★我が家の「eco宣言☆」受賞者決定! ★(財)日本環境協会 助成金情報 ★イベント案内・情報 ────────────────────────────────―― 《トピックス》 自動車リサイクル ────────────────────────────────―― 公共交通機関が発達している都市部を例外として、現在、自動車は日常生活に なくてはならないものになっています。新車だけでも平成19年には、約343万台の 自動車が登録されています((社)日本自動車販売協会連合会 統計資料より)。 1台の自動車を製造するために、鉄やプラスチックなどの資源が大量に使われ ています。今回は、使用済自動車について積極的なリサイクルを行う制度である、 自動車リサイクル法を取り上げます。 ◆自動車リサイクル法(正式名称:使用済自動車の再資源化等に関する法律) もともと、使用済自動車は中古部品や金属回収の観点から価値が高く、国内の自動 車解体業者等によって総重量の約80%がリサイクルされ、残りの約20%がシュレッダ ーダスト(廃車破砕残渣)として、これまで主に埋立処分されてきました。 ところが近年、この最終処分場の容量が不足してきたこと、これに伴って処分費用が 高騰してきたことなどから、廃車の不法投棄・不適正処理が頻発し大きな社会問題と なりました。また、カーエアコンに冷媒として充填されているフロン類の適正処理も 重要です。「自動車リサイクル法」はその対策として、使用済自動車の安定したリサ イクルシステムを構築することを目的とし、平成17年1月から施行されました。 リサイクルにかかる費用は、自動車の所有者が「リサイクル料金」として負担し、 シュレッダーダスト、エアバック類のリサイクルと、フロン類の破壊などに使われます。 自動車リサイクル法の対象となる自動車は、被けん引車、二輪車、大型・小型特 殊自動車、スノーモービルなどを除くすべての自動車です。 >>>関係法令(経済産業省) http://www.meti.go.jp/policy/automobile/index.html >>>法のしくみ http://www.env.go.jp/recycle/car/law_info.html (環境省) http://www.meti.go.jp/policy/automobile/index.html (経済産業省) ◆関係者それぞれの役割 [1]自動車製造業者、輸入業者の役割 自社で製造・輸入した自動車が使用済みになった場合、その自動車からフロン類、 エアバッグ類、シュレッダーダストを引き取ってリサイクルとフロン類の破壊を行い ます。 [2]自動車販売、整備事業者などの引取業者の役割 自動車所有者から使用済みになった自動車を引き取って、解体業者などに引き 渡します。 <リサイクルルートに乗せる入口の役割> [3]フロン類回収業者の役割 フロン類を適切に回収し、自動車製造業者・輸入業者に引き渡します。 (自動車製造業者等にフロン類の回収費用を請求できる) [4]解体業者、破砕業者の役割 使用済自動車のリサイクルを適正に行って、エアバック類、シュレッダーダストを 自動車製造業者・輸入業者に引き渡します。 (エアバック類について、自動車製造業者等に回収費用を請求できる) [5]自動車所有者の役割 使用済となった自動車を引取業者に引き渡し、リサイクル料金を負担します。 ◆リサイクル費用の負担 リサイクルに必要な費用は、自動車の所有者が負担することになっています。 費用は、自動車のメーカー、車種、エアバッグ等の装備によって、1台ごとに異な ります。一般の車両ですと、7,000円~18,000円程度です。 リサイクル料金は、その自動車が新車として、いつ販売されたかによって支払う 時が次のように異なります。 ・制度施行(平成17年1月1日)後に購入する新車 → 新車購入の時に車の販売店等に支払います。 ・平成16年までに購入した既販車 → 最初の車検の時までに整備事業者や車検場で支払います (制度施行時の既販車を、車検の前に廃車にする場合には、引取事業者に 引渡す時に支払います) リサイクル料金を支払うと、支払いを証明する「リサイクル券」が発行されます。 「自動車リサイクルシステム」では、自動車のプレートナンバーからリサイクル料金 を照会することができます。 >>>自動車リサイクルシステム((財)自動車リサイクル促進センター) http://www.jars.gr.jp/ ◆リサイクル費用と情報の管理 支払われたリサイクル料金が、事業者の倒産などによって滅失されることを 防ぐため、集められたリサイクル料金は、資金管理法人である(財)自動車リサ イクル促進センターに預託・管理されます。2007年3月末までに、累計で約7,801 万台、7,548億円が預託されています。 自動車製造業者などは、リサイクルにかかった費用を、(財)自動車リサイクル 促進センターに請求して、受け取ります。 また、(財)自動車リサイクル促進センターは、「電子マニュフェスト」と呼ば れる電子情報システムによって、廃車のリサイクルに関係する事業者から引き取り、 引き渡し等の移動報告情報を受けて、ファイルに記録・保存し、関連事業者等に 必要な情報を提供しています。 >>>(財)自動車リサイクル促進センター http://www.jarc.or.jp/ ◆自動車リサイクルの現状 シュレッダーダストと、エアバック類については、再資源化の数値目標が決め られていますが、平成18年度は、各社とも目標を達成し、シュレッダーダストは 63,7%~75%(目標値50%)、エアバック類は93,5%~95,1%(目標値85%)が リサイクルされています。 また、自動車リサイクル法が施行される前の、平成16年9月には22万台あっ た自動車の不法投棄・不適正保管が、法施行後の平成19年3月には、3.5万台に激 減しました。 >>>自動車リサイル法の施行状況(経済産業省) http://www.meti.go.jp/policy/automobile_recycle/results/pdf/res01.pdf >>>メーカーごとのリサイクル率(経済産業省) http://www.meti.go.jp/policy/automobile_recycle/results/pdf/res02.pdf ◆不法投棄・不適正保管対策 不法投棄などが激減したといっても、いまだに離島での不法投棄などの問題 は無くなっていません。自動車リサイクル法では、リサイクル料金の一部を原資 として、自動車の不法投棄等の処理や、離島地域からの搬出に対する支援を 行っています。 >>>離島支援・不法投棄等対策(経済産業省) http://www.meti.go.jp/policy/automobile_recycle/measures/index.html ────────────────────────────────―― 古紙・印刷インキ問題等に係るエコマーク事務局の対応状況について ────────────────────────────────―― 古紙パルプ配合率の偽装問題に対し、エコマーク事務局では、現在、製紙会 社の工場に対する現地監査・サンプリング分析を行い、エコマーク認定用紙の 基準への適合を確認しています。現地調査については概ね終了し、サンプル検 査に入っているところです。これまでに、適正使用が確認された14用紙製品に ついて、エコマークホームページにて順次公表しました。 また、一部の印刷インキにおいて、エコマークおよびソイシールの不正使用が 明らかになったことから、エコマーク事務局では、印刷インキ会社23社129製品 について実態調査の報告を求めました。これにより、不正使用のあった7社18 製品について是正措置を指導し、現地監査にて確認を行いました。 >>>詳細については、こちらをご覧ください。 http://www.ecomark.jp/pdf/info08-0318kankyo_gisou-taiou.pdf http://www.ecomark.jp/pdf/info08-0331kankyo_gisou-taiou.pdf >>>エコマーク事務局ホームぺージ WHAT’S NEW http://www.ecomark.jp/ ────────────────────────────────―― 我が家の「eco宣言☆」受賞者決定! ────────────────────────────────―― 第2回我が家の「eco宣言☆」受賞者が決定し、3月30日に開催された「こども エコクラブ全国フェスティバルin北九州」の会場で表彰式が行われました。 ファミリー部門1,513件、こども部門466件、団体部門29件、総計2,008件の多数 の応募をいただきました。 【最優秀賞】 ・ファミリー部門: 吉岡道子さん「エコライフで地球も家計もニコニコマーク!」 ・こども部門 : 武田水紀さん「私がストーブ。とってもおいしいウォームビズ」 ・団体部門 : 共同印刷(株)「みんなで作った『緑のカーテン』」 >>>詳細についてはこちらをご覧ください。 http://www.eco-family.go.jp/information/ecoinfo_details.html?dno=118&from=information ────────────────────────────────―― (財)日本環境協会 助成金情報 ────────────────────────────────―― (財)日本環境協会では、平成20年度の「藤本倫子環境保全活動助成基金」の 助成先を、現在募集しています。 たくさんのご応募をお待ちしております。 ■藤本倫子環境保全活動助成基金■ 事業規模の小さな団体および環境カウンセラー(個人)が実施する、自然 観察、リサイクル、環境修復などの実践活動および、環境講座の開催、教 育教材の作成などの普及啓発活動、環境情報の収集・提供などの調査活 動に対して助成します。 募集期間: ・第1期 2008年3月3日~2008年4月15日 ・第2期 2008年6月2日~2008年7月15日 助成金額: 上限30万円 応募資格: ・一般市民により構成されている営利を目的としない団体 ・地域において環境保全活動を行う環境カウンセラー 助成期間: ・第1期 2008年4月1日~2009年3月31日 ・第2期 2008年8月1日~2009年3月31日 >>>募集要項など、詳細についてはこちらをご覧ください http://www.jeas.or.jp/activ/prom_01_00.html ────────────────────────────────―― イベント案内・情報 ────────────────────────────────―― ◆・・ (財)日本環境協会 関連行事、情報 ◇・・ (財)日本環境協会 後援・協賛行事、情報 ◇4月12日~19日 「アースデイ東京2008」 主催:アースデイ東京2008事務局 会場:代々木公園周辺(東京都渋谷区) http://www.earthday-tokyo.org/ ◇6月3~6日 「2008NEW環境展」 主催:(株)日報アイ・ビー 会場:東京ビックサイト(東京都江東区) http://www.nippo.co.jp/n-expo008/ ◇6月7日~8日 「エコライフ・フェア2008」 主催:エコライフ・フェア2008実行委員会 会場:代々木公園(東京都渋谷区) http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9343 ────────────────────────────────―― 編集後記 ────────────────────────────────―― 桜が満開です!なのに、年度末の忙しい時期と重なって、ゆっくり楽しむ時間が ありません。年度末が集中するこの時期が花の盛りとは、なんとも罪作りな桜で す。東京はここ数日、冷たい雨で気温が低いので、なんとか週末までは持ちこた えて欲しいと、ハラハラの気分で桜を見上げている毎朝です。 編┃集┃発┃行┃ 財団法人日本環境協会 中川・三室 ━┛━┛━┛━┛ 〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-9 ダヴィンチ神谷町2F URL:http://www.jeas.or.jp/