大気の汚れを調べるというのはとても難しいことなんです。以前総合学習で”空気の汚れチェッカー”というペットボトルを利用しての調査は、なかなかうまくいきませんでした。そこで、特に今大気汚染の原因となっている、粉じんと呼ばれる浮遊粒子状物質(SPM)と窒素酸化物(NOx)について実際に調査してみました!!
(1)浮遊粒子状物質(SPM)=紛じん について
(2)窒素酸化物(NOx) について
発生 ――― 排気ガスなどに含まれる、小さな黒い粒で、大気中を漂う。
被害 ――― 主にぜん息、目が痛くなるなど、人身に影響を及ぼす。
実験方法 ― デジタル紛じん計を使って測定する。
曜日調査
in ○○市S通り 12/22(月)~1/4(日) PM2:00ごろ
グラフにして分析
パソコンを使ってグラフを作りました!
曜日ごとのグラフ
調査の結果、月曜日と土曜日に紛じんの量が多いことがわかりました。
私の予想は日曜日だったので意外でした。週末は大型自動車が多いそうなのでこのような結果になったのだと思います。大気の測定はとても難しく、日や時間帯、その日の天気や風の様子などにより、正確な数値を求めるのは専門家ぐらいしかできないそうです。また、年末年始の時期だったので車の台数は多かったのですが、バラツキがありました。よってだいたいの平均値によってグラフをつくってみました。
最近「星がキレイに見えるな~」と気付いた方もいると思いますが、冬は空気が澄んでいて夏の暑いときに比べて空気がキレイだそうです。なので全体的に割りと紛じんの量も少なかったのだと思います。
ターゲット地点ごとのグラフ
私の住んでいる市は、都心の新宿に比べて空気がキレイでした! なぜなら、市にはたくさんの緑があるからだと思います。緑は光合成により汚い空気を吸ってくれるので、約30%も浄化してくれるそうです。しかしそのため、木の寿命が短くなってきたといわれています。
調査の結果では予想通り都内大通りのN通りがだんとつで汚かったです。
光散乱方式デジタル粉じん計で測定しました!重さは約3kg!!しんどかったですっ
発生 ――― 排気ガス、工場の煙etc... ※物を燃やすと必ず発生します。
被害 ――― 鼻、目、呼吸器官に害を及ぼし、ぜん息やガンを引きおこす。
実験方法 ―― ガス検知管を使って調べる。
結果は上図の通りになりました。クレーン車がだんとつで、窒素酸化物(NOx)の排出量が多いことがわかります。また、次に多いのは宅配車でした。一番排出量が少なかったのはタクシーでした。それは、タクシーがガソリンにLPガス(天然ガス)を使っているからだと、運転士さんが教えてくれました。
2003年10月にほぼ全国的に行われたディーゼル車の規制※によってトラックやバスは天然ガスという空気を汚さないものを利用するようになりましたが、クレーンなどの建築車は、まだ規制対象になっていないので、規制していくべきだと思いました。エコカーという環境にやさしい車も開発されているそうです!! こういった自動車をもっと増やさなくてはならないと思います。
※ディーゼル車規制とは、悪い排気ガスを出す車をとりしまり、ガスを減少するための装置をつけたりすることです。
調査中のエピソード
今回とても苦労した調査“窒素酸化物の排出量”では、ガス検知管という器具を使って測定しました。
使い方
ガス検知管 |
(1) 検知管を気体採取器にセットします! (2)ハンドルを引き気体を吸引します! (1ストローク採集量100mlで採集しました) (3) 検知管の目盛を読みとります! |
注意:車が突然動き出したり、他の車にぶつかるなどの事故にあわないよう、必ず大人の人と一緒に行動し、運転手の方に許可を取りましょう。 ※車の排出口からでるNOxを採取するときには、やけどに注意してマスクなどをしよう!! |
これが実際に使った検知管です。 採取した車の種類をネームシールに書いて貼ると、見分けやすくなります♪ 薄黄色で反応が出るので、目盛が読みとりづらいですが、 比較するとよくわかります!! |
車の排出口から採取するということで、車のドライバーさんに声をかけて協力していただきました。かなり勇気のいることでしたが、“環境のため“という意識の中でやると自信が持てました。また、ご迷惑をおかけしたと思いますが、ご協力に感謝です。
このような調査をしている際に、アイドリングをしてる人をけっこう見かけました。
私が声をかけると「はい、すいません」と言って、アイドリングストップをしてくれた人もいて嬉しくなりました。しかしその後、採取のためにまたガソリンを出してもらったんですけどね。とても大変でしたが、達成感を味わえてよかったです。